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技術コラム

加工について

板金加工におけるトラブルシューティング

板金加工におけるトラブルシューティング

板金加工では、バリの発生、寸法不良、曲げ角度のばらつき、反り・歪みなどのトラブルが起こりやすい。原因は金型の摩耗、材料のばらつき、スプリングバック、加工条件不良などが多い。対策としては金型や設備の定期点検、加工条件の見直し、材料管理、作業者教育が有効。トラブル発生時は現象確認→原因分析→対策実施→効果確認→標準化の手順で対応する。

板金加工におけるトラブルシューティング(問題解決)は、製品の品質や生産効率を左右する重要なプロセスです。以下に、板金加工でよく見られるトラブルとその原因、対策を一覧でまとめます。


■ よくあるトラブルと原因・対策

トラブル内容 主な原因 対策例
バリの発生 ・金型の摩耗
・打ち抜き条件不良
・金型の定期メンテナンス
・クリアランス見直し
寸法不良 ・材料のばらつき
・機械の精度低下
・材料ロット管理
・機械の点検・校正
曲げ角度のばらつき ・スプリングバック
・加工順序の不適切
・材質ごとの補正値を設定
・順序見直し
反り・歪み ・残留応力
・溶接熱の影響
・加工工程の見直し
・中間応力除去処理
クラック・割れ ・材料の延性不足
・加工速度過大
・材料変更検討
・加工条件の最適化
スクラッチ・傷 ・材料の搬送不良
・金型の異物混入
・搬送設備の見直し
・金型清掃・管理
塗装不良(剥がれ) ・脱脂不足
・表面粗さ不適切
・前処理工程の改善
・塗装条件の最適化

■ トラブルシューティングの基本手順

  1. 現象の確認
    目視検査、測定、記録などで現象を正確に把握する。

  2. 原因の特定
    原因を仮説としてリストアップし、「5なぜ」や「特性要因図」などで分析。

  3. 対策の実施
    一時的な応急処置と、根本原因への恒久対策を区別して行う。

  4. 効果の確認
    再発防止のためのモニタリングや、QCサークル活動などを通じたフォローアップ。

  5. 標準化
    有効な対策は作業標準書に反映させ、横展開を図る。


■ 補足:トラブル未然防止のポイント

  • 定期的な金型・設備の点検(予防保全)

  • 加工履歴・条件の記録と分析

  • 作業者の教育訓練(異常の早期発見)

  • データを活用した品質予測・異常検知(IoT/SPCなど)

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